テレビや新聞のニュースでは「AI(人工知能)」が大はやりです。
そして、ほぼ毎日「少子高齢化」「インバウンド(外国人の訪日)」というキーワードも目にします。
なぜ今、海外進出を目指すのか。 海外進出の目的 とは?
そして、海外に進出するためには、どうすれば良いのか。
以下、できるだけかんたんにご紹介したいと思います。
海外進出のきっかけ
海外の食品展示会で、出展者と立ち話している際の話題の一つ。
「どうして海外進出を志されたのですか?」と その理由を尋ねてみると、次のようなご意見をいただきます。
- 「(国内では)新しい顧客が増えていない。人口が減ってる?」(海外市場開拓)
- 「(国内での)価格競争が厳しい。訳アリ品と銘打って安くしないと売れない。海外なら品質で勝負できそう。」(海外市場開拓)
- 「海外からの旅行者が2000万人を超えたってね。ウチの商品も喜んでもらえた。結構、イケるかもしれない。」(インバウンドから海外へ)
- 「中小で知名度が無い。海外取引の実績をつけたい。」(知名度アップ)
- 「国内(取引)だけやっていても、良い人材が集まらない。」(人材確保・活用)
「、、、だから、海外取引へ活路を見出したい。」
以上は、食品展示会での意見です。
製造業の場合は、他にも、
- 生産コストの削減
- 商材・部材の調達
- 取引先からの要請、など
のような目的(=理由)がありました。
海外進出の目的
しかし、海外へ進出するには、クリアすべき問題があります。
社内に担当者や責任者を置く必要も出てきます。
貿易実務、英文契約書、そして英語の問題。
目的を達成するために、時間もかかります。
それも1年、2年どころか、数年にわたることもざら、といわれます。
しかも、その間、目的が明確でないと、方針がぶれてしまいます。
不測の事態が起これば、その都度の対応に終始してしまいかねません。
目的に応じて、打ち手も変わるのではないでしょうか。
日本食品を例にすれば、以下の目的でもそれぞれ打ち手が変わってきます。
- 海外に商品を輸出し、海外売上を伸ばしたい
- 海外での知名度アップ → 国内での知名度アップ
- 海外旅行者への売上拡大
海外進出の打ち手とは?
海外旅行者を対象にするのであれば、観光サービスとの連携するべきでしょう。
ネットが無い頃では、「地球の歩き方」などのガイドブックが一般的でした。
今では、それがネット の口コミに変わっています。
それぞれの国の人が参考にしている口コミにどう載せてもらうかが、ブームを作るきっかけになります。
以下は、食品輸出についての例です。
海外での知名度アップを狙うのであれば、海外の食品品評会への出品・受賞という手もあると思います。
まず、商品を輸出し、海外売上シェアを伸ばしたいのであれば、海外バイヤも訪れる国内そして海外の展示会への出展が、最も一般的でしょう。
- 3月 Foodex(幕張メッセ)https://www.jma.or.jp/foodex
- 10月 “日本の食品”輸出 EXPO(幕張メッセ)http://www.jpfood.jp/
海外でも香港・米国・台湾・韓国などそれぞれの国で開催される展示会(フードショー)や商談会に出展することができます。
海外で開催される展示会(フードショー)への出展料は、かなり費用がかかります。
最寄りの自治体や商工会などで提供される補助や支援機会をご活用ください。
海外現地で行われる商談会は、JETRO支援の場合、低コスト、場合によって無料で参加できることもあります。
JETROにてご確認ください。
大事なのは、海外バイヤと対面での商談行うこと。
大抵の場合、
- サンプル品出荷(輸送による品質変化の確認)
- パッケージ・デザイン調整(現地市場に合わせて)
- そして、取引契約の締結
といったステップを踏むことになります。
商談で海外バイヤから求められるのは「売れるという手応え」です。
そのためには、
- 商品にまつわるストーリー(品質へのこだわり、歴史、地域特性)
- 知名度(地域、国内や海外での)
「海外での知名度なんて、無理じゃないの?」と思われた方、その通りです。
これまでは、そう簡単ではありませんでした。
実は、海外での知名度をあげるために外国人旅行者(インバウンド)への対応を上手に活用することも可能になってきています。
2018年4月16日更新(2016年9月6日公開)
ライター: 植草 啓和(JBマーケット)
優れた日本の商材を国内、海外へ。
https://jbmarket.jp